MacbookProのRetinaディスプレイモデル、売値も下がっていたし、なんといってもポイントが15ポイントも付いたので、購入に踏み切った。なぜこんなに安いのかというと、もちろん、さほど売れていないから。
で、なぜ売れないのかというと、Retina対応のアプリがまだ少ないということがよく挙げられる。なるほど、そうだ。アドビのアプリでも、Retina対応のものはパレット中の小さな文字も鮮明なのに、未対応のものは眠い。でも、もうひとつ見落としてならないのは、Webサイトなどで見る画像が眠いということがあるのではないだろうか。
考えてみれば当たり前なのだが、解像度が倍になっているので、画像は拡大表示になる。たとえばこのブログは左右500ピクセルに縮小した画像を貼り込んでいるが、それを倍の1000ピクセルに引き延ばしているわけだ。もちろん、スペース(サイズ)は500ピクセルのときと同じで、ドットピッチが半分になっているだけなので、単純に倍に引き延ばしてボケボケに見えるのとは異なるが、ものによってはかなり眠く見えてしまう。
どんな条件だと眠くなるか。いちばん目立つのは、もともとの画像の質が低く、ピントが甘い場合。たとえば古いiPhoneで、暗い条件で撮ったものなど。さらに、シャープネスをかけていないもの。でかい画像を大幅に縮小すると眠くなるが、そのまま掲載してしまうとボケたままになる。そのボケ足がさらに長くなってしまうからだ。それがとくに目立つのが、よくWebサイトなどに使われている、文字を画像化したもの。日本語フォントが環境によってあまりにも違うので、記事のタイトルや小見出しなどを画像で表示しているサイトは少なくないが、それがJPEGだったりするとかなり眠くなるし、逆に下手にシャープネスをかけてあると、輪郭部に出たノイズがより目立って見苦しさを助長する。
それでいて、フォントで表示される文字部分ははくっきり、ぱっきり、目の覚めるようなシャープさなのだ。その落差と違和感にとまどい、Webサイトを見る楽しみがかなり奪われるような気がする。これがiPhoneやiPadのような小さなデバイスだったら、ドットピッチも狭いので画像の眠さも気にならないのだろうが。
いわは、MacbookProの左にナナオの外付けモニターを置いているが、ボケて見えるウィンドウをそのままドラッグして外付けのほうに移動させると、たちまちはっきりする。しかし、Retinaで見ていた文字の鮮明さは失われて、通常の液晶に表示された文字となる。
この違和感は、慣れが解決してくれるのだろうか。
これまでウェブに掲載する画像はドンピシャのサイズに縮小し、シャープネスをかけていた。しかし、今後は倍のサイズで作って50%縮小して表示させるようにしたほうがいいのかもしれない。でも、写真はともかく、タイトルなんかを倍のサイズで作るのは、心理的に抵抗が残る。さらに、倍のサイズということは面積だと4倍になってディスクスペースを喰うし、ダウンロードされるのに時間もかかる。
さて、どうしよう。もちろん、Retinaを手にしている人はごくごく少数なわけだが。